森ビルの精巧な都市模型にプロジェクションマッピングで青・緑陣営のフィールドを投影することで、Ingressのエージェント(プレーヤー)たちが実際に六本木で繰り広げた暗闘の軌跡が眼前に広がります。
さらにマイクロソフトのゴーグル型Mixed Realityコンピュータ HoloLens を装着すれば、光り輝くポータルやリンクが中空に浮かび上がる仕組み。
『イングレス』の次世代の姿のような、ゲーム内の設定でいえば肉眼で「もうひとつの世界」を認知できる特殊能力者「センシティブ」になったかのような、あるいはアニメ版イングレスでサングラス型スキャナーを装着した登場人物になったかのような体験ができます。
AR Roppongi x INGRESS は、イングレスの開発運営元ナイアンティックと森ビルが六本木ヒルズで開催するイベント『AR Playground with Niantic』の一部。
AR(拡張現実)技術で変わる街の楽しみ方をテーマに、ナイアンティックのゲーム『ポケモンGO』『イングレス』をテーマにした展示やアトラクション的なデモが体験できます。
たとえば六本木ヒルズの庭園 毛利公園で実施する『ポケモンGO AR庭園』は、耳を塞がないイヤホン ambie を着けて庭園を歩き回り、鳴き声や物音からポケモンの気配を感じて捕まえるシンプルな「音のAR」体験ゲーム。
「ウェストウォーク」部分に設置されたAR Roppongi x INGRESS はゲーム仕立てではなく、実物の都市模型とゲームINGRESSのデータをAR技術で重ね合わせ、どう世界観を伝えるかという見せ方の展示です。
小屋の中央にどーんと六本木の都市模型。この地域で実際に繰り広げられた戦いのログを手前のディスプレイ端末で選ぶと、目の前の都市模型に反映される趣向です。
取材が明るい昼間だったこと、写真の都合であまり色分けが分かりにくくなっていますが、実際はこれよりもゲーム画面っぽく見えています。
プロジェクション以前に、都市模型の緻密さと規模がすげえ。
普通に時を忘れそうになります。
日付を選んで、再生・停止・再生速度などを操作。これがプロジェクションで反映されます。平日よりも金曜が激しく入れ替わって分かりやすいとのこと。
何やら楽しそうな男性が装着しているのは、貸し出してくれる透過ゴーグル型Mixed Realityヘッドセット「ホロレンズ」。
ホロレンズを装着すると、ゲーム内のポータルやリンク、ポータル詳細が浮かび上がって見えるようになります。
無理やりホロレンズ越しに撮影した画像。実際はもっと綺麗です。
動画ではこんな感じ。
実際に体験する前は、ゲーム部分がない、単なる展示はあんまり......でしたが、実際に目の前に広がる現実の模型と、キラキラと輝くリンクが重なった視界はひたすら美しく、ただ見るだけで思わず声が出ます。画面表示は、アニメ放送にあわせてまもなくリリースされるであろう次世代バージョン INGRESS Prime そのもの。
ホロレンズは頭部をトラッキングしているため、しゃがんで見れば都市の上空にリンクがびっしりと張り巡らされる様子が目の前に現れます。
アニメ版イングレスは10月17日より放送。「リアルなイングレスマニアどうしのネチネチした揉め事」的なものではなく、一話目から激しい銃撃戦アクションで飛ばす異能力者バトルものでした。
謎の組織に追われる記憶喪失の美女、ある特殊な力を持った巻き込まれ体質の青年、陰謀渦巻く世界で孤独な戦いを続けてきた元傭兵、という三人の主人公をめぐり、イングレスの世界観そのものに超忠実ながらも意外な展開が連続するテンポの良い日本発アニメとなっています。
イングレスのプレーヤーならばそうきたかという演出やキャラクター、ひとつひとつの舞台設定でも楽しめる一方、イングレスのプレーヤーでなくても、むしろ「スマホゲームのアニメ」と気づかずに楽しめそうな内容でした。
小屋の裏側には、離れて見ると読めるモザイクアート TOKYO XM CHALLENGEが。近づいてみると......
ひとつひとつが、今回のイベントの舞台となる地域に存在するポータル情報の画面。ナイアンティックが自社のデータで作ったのではなく、とあるエージェントが勝手にエリア内すべてのポータルを実際にめぐり、キャプチャして制作したものとのこと。ひえええ。
まあ大体NIAのせい。
AR Roppoingi x INGRESS やポケモンGO AR庭園、毛利庭園ジムを含む AR Playground with Niantic イベントは、10月21日までの開催です。
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