Mate 20 Proファーストインプレッション:デザインも優れたハイスペック機
6.39インチ3120x1440ピクセルディスプレイを搭載するMate 20 Pro。昨年発表のMate 10 Proが6インチ2160x1080ピクセルディスプレイでしたから、サイズも解像度も大幅に上がりました。ところが左右の側面をカーブさせたエッジディスプレイを採用し、背面の側面側も同じ仕上げにしているためこの大きさでも十分片手で持つことができます。
実は本体の横幅はMate 10 Proの74.5ミリから72.3ミリと、スリムにもなっているのです。手に持った感じはMate 10より持ちやすいのはもちろんのこと、「P20 Pro」より握りやすいな、と感じました。
本体カラーは5色展開。エメラルドグリーン、ミッドナイトブルー、ピンクゴールド、ブラック、トワイライトとバリエーションは豊かです。このうちエメラルドグリーンとミッドナイトブルーの2色は背面を細かいストライプの入った仕上げとし、握りやすく、また指紋が付きにくくなています。一方ピンクゴールドとブラックは光沢仕上げ。ピンクゴールドはグラデーションをかけた濃淡な色合いにしています。
そしてトワイライトはブルーのグラデーションが美しい、P20 Proにも採用された光沢色(日本は未発売)。Mate 20 Proは背面カラーだけでも仕上げのバリエーションが楽しめます。
トリプルカメラは40メガピクセルの広角、20メガピクセルの超広角、8メガピクセルの望遠の組み合わせ。P20 ProにあったB&Wのカメラの代わりに超広角を搭載しているわけです。これにフラッシュを合わせた「4つの円」を、背面中央上部に配置した独特のデザインを採用しています。このデザインはスポーツカーのヘッドライトからイメージされたもの。3カメラの組み合わせで超広角から望遠まで自在な写真撮影が可能です。なおこのカメラ機能はこのあとMate 20と比較します。
ディスプレイの表情もMate 20 ProとMate 20は異なります。Mate 20 ProのノッチはP20 Pro同様に隠すことが可能です。
SIMトレイは上下にSIMを装着するという、ごく一部の製品にしか見られない機構を採用。さらにファーウェイが開発した「ナノSIMカードと同じサイズ」のメモリカード、「NMカード」(ナノメモリカード)を装着できます。これによりSIMトレイのサイズを小さくすることが可能になりました。ただしNMカードの展示はなく、容量や金額、発売時期は不明です。
本体は40Wの高速充電に対応しましたが、他の端末を充電する機能も備わりました。ワイヤレス充電に加え、ワイヤレス給電機能を搭載。Qi方式のワイヤレス充電に対応した端末をMate 20 Proの背面に乗せると充電が可能です。発表会ではiPhoneを充電する様が説明されましたが、実際にiPhone Xを置いて充電が可能でした。ケーブル不要でほかの端末を充電できるのはとても便利。スマートウォッチなども非接触充電に対応していれば充電可能で、使い勝手は高そうです。
指紋認証センサーはディスプレイに内蔵。これにより背面はすっきりしたデザインになっています。デザインの違いもこの後Mate 20と比べてみましょう。
Mate 20ファーストインプレッション:大画面モデルの正当進化
Mate 20 Proが片手でも持てるスリムな製品と感じたのに対し、Mate 20はより大きなディスプレイに水滴型のノッチを採用したことから「ベゼルレス・全画面モデル」という印象を受けます。ディスプレイはMate 20 Proより大きい6.53インチ。アスペクト比は18.7:0で、Mate 20 Proの19.5:9より若干幅広です。
ノッチ部分の形状が異なるためMate 20 Proとの差別化がされており、サイズ違いではなくしっかりと別モデルになっています。Mate 20のほうがディスプレイ占有率が高いため、ディスプレイ全体をより有効に利用できるのがメリット。写真や動画を全画面で表示できるのがこの水滴型のノッチのいい点です。
SIMトレイは一般的なトレイが2つ並ぶタイプ。ナノSIM x 2(DSDSモデル)またはナノSIM+NMカードの組み合わせとなります。Mate 20 Pro同様、Mate 20も外部メモリはNMカードを採用しており、このメモリカードを一気に普及させようとしているのかもしれません。
さてMate 20とMate 20 Proを比較してみました。Mate 20 Proのほうが一回り小ぶりで、ノッチの幅が異なり、ディスプレイの左右の仕上げが異なっていることもわかります。総合スペックはMate 20 Proのほうが上なので、スペックをとるか、画面サイズをとるか、悩ましい選択です。
カメラユニット部分も両者で若干異なります。Mate 20は背面に指紋認証センサーを備えていることと、トリプルカメラが12メガピクセルの広角+同じく12メガピクセルの超広角+8メガピクセルの望遠となっており、センサーサイズの違いから正方形のカメラユニット部分のサイズがMate 20 Proのほうが若干大きくなっています。
そしてカメラは3つのカメラをワンタッチで切り替え可能ですが、Mate 20は「x1」「x2」「x0.6」の3種類に対し、Mate 20 Proは「x1」「x3」「x5」「x0.6」と4段階の切り替えになっています。もちろん撮影時に画面をピンチして自在なズーム倍率に変えることも可能です。
端末の動作を試してみたところ、どちらもKirin 980を搭載していることからパフォーマンスに大きな差はないように感じられました。同じメモリ構成ならディスプレイ性能が異なるものの、ほぼどちらも体感速度は同程度になるでしょう。昨年のMate 10シリーズは、日本にはMate 10 Proのみが投入されました。今回のMate 20、Mate 20 Proはどちらも甲乙つけがたい製品であり、ぜひ両方投入してほしいもの。なおカラバリはMate 20 Proと同じ5色です。
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